近年、コンタクトレンズに関する問題として取りざたされているものに、
環境問題
があります。
日本国内だけでも、コンタクトレンズ装用人口は2200万人に上る
ともされており、多くの人々が愛用しているコンタクトレンズではありますが、その一方で大量のコンタクトレンズが環境に与える問題が少しずつ明らかになってきているようです。
今回は、
コンタクトレンズと環境
に関する話題です。
コンタクトレンズをトイレ、流し、洗面所などの排水溝から下水に流してはいけない
まず、近年非常に問題になっている行為に、
使用後のコンタクトレンズをトイレ、流し、洗面所などの排水溝から下水に流す
というものがあります。
下記の調査によると、コンタクトレンズを捨てている場所の割合として、
・いつもゴミ箱に捨てている:71.5%
・時々ゴミ箱以外に捨てることがある:7.9%
・いつもゴミ箱以外に捨てている:20.6%
などとされており、7割以上の方がゴミ箱に捨てているようです。
そしてこの中で、「ゴミ箱以外に捨てる」という方の廃棄場所について、
・自宅の洗面所や流し:33%
・自宅のトイレ:15%
など、
トイレ、流し、洗面所などから下水に流す
という行為が問題視されています。
コンタクトレンズの廃棄場所について「いつもゴミ箱に捨てている」(71.5%)が最多だったが、「時々ゴミ箱以外に捨てることがある」(7.9%)と「いつもゴミ箱以外に捨てている」(20.6%)を合わせ、3割近い人がゴミ箱以外に捨てていた。
ゴミ箱以外の廃棄場所については「自宅の洗面所や流し」(33%)、「自宅のトイレ」(15%)などだった。
引用:日本経済新聞『コンタクト「ゴミ箱以外に廃棄」3割、環境影響に懸念』より
コンタクトレンズを下水に流すとどうなるのか?
それでは、トイレ、流し、洗面所などからコンタクトレンズを下水に流すとどうなるのでしょうか?
下記の研究によると、
コンタクトレンズ由来のマイクロプラスチックが海洋や土壌汚染を招く
とされ、各研究機関が警鐘を鳴らしています。
アメリカのアリゾナ州立大学は、使い捨てコンタクトレンズの多くが洗面所やトイレで水に流され、マイクロプラスチック汚染の問題を悪化させている可能性があると、研究で明らかにした。
引用:BUSINESS INSIDER「コンタクトレンズが海を汚している。使用後トイレや洗面所で流していませんか?」より
コンタクトレンズ由来のマイクロプラスチックが海洋や土壌汚染を招いているとして、この研究グループはコンタクトレンズメーカーに正しい廃棄方法の周知や、自然界で分解される製品の開発などを求めた。
引用:日本経済新聞『コンタクト「ゴミ箱以外に廃棄」3割、環境影響に懸念』より
「コンタクトレンズを下水に流さないで!」積極的に呼びかけているショップ『レンズモード』
またこの動きに呼応し、
などのコンタクトレンズショップが、
使用済みのコンタクトレンズをトイレ、流し、洗面所などの排水溝から下水に流さないように
と呼びかけを行っているようです。
日本でも、コンタクトレンズの通販サイトのLENSMODEが、使用済みレンズを排水溝に流さないよう、呼びかけている。
引用:BUSINESS INSIDER「コンタクトレンズが海を汚している。使用後トイレや洗面所で流していませんか?」より
引用:レンズモード
そもそも、コンタクトレンズを排水溝から流そうと考えた事がない・・・
ちなみに少々余談になりますが、私もコンタクトレンズの愛用者ではありますが、環境うんぬんの話が出る以前から、コンタクトレンズを排水溝から流そうとは考えた事がないですね・・・
何と言いますか、コンタクトレンズは普段から目に入れたり、消毒液に浸けたりするものですし、
どう考えても、間違いなく水には溶けないですよね?
とても流したいとは思えないのですが…
コンタクトレンズを考えなしに排水溝から流し続けたら、
いつか普通に排水溝が詰まりそう
な気がします・・・
コンタクトレンズの梱包による大量のゴミも、地球温暖化などの環境悪化に繋がる
日本国内で約2,200万人もの人々が装用しているとされているコンタクトレンズですから、
梱包
による資材の使用も膨大になります。
そしてそれらの「梱包」は全て大量のゴミとなり、地球環境の悪化へと繋がっていきます。
コンタクトレンズメーカーの「ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社ビジョンケアカンパニー」などは、かなり以前から、
・環境資源保護を推進する梱包資材の開発に努める
・一般消費者への配送にはプラスチックを使用しない出荷箱を採用
・大量出荷用のダンボールトレイを回収可能なトレイへ変更する
・使用するプラスチックトレイの100%回収を可能にする梱包資材を開発
など、コンタクトレンズの空ケースや梱包が与える環境への影響に配慮した取り組みを行っているようです。
また環境資源保護を推進する梱包資材の開発に努め、一般消費者への配送にはプラスチックを使用しない出荷箱を採用し、一方、大量出荷用のダンボールトレイを回収可能なトレイへ変更するなど、使用するプラスチックトレイの100%回収を可能にする梱包資材を開発し、販売店がプラスチックトレイを気軽に回収に出せる方法に変更した。
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社ビジョンケアカンパニーは、今後も急速に発展していく市場や消費者ニーズに対応し、環境資源保護を実現しながら、ロジスティックス体制の充実と拡充を推進する。
引用:LNEWS「ジョンソン・エンド・ジョンソン/使い捨てコンタクトレンズの物流拠点出荷能力拡大」より
地球環境に配慮したエコ梱包を行っているショップ『湘南コンタクトレンズ』
また、
地球温暖化による環境負荷を抑え、ゴミの量を軽減する
という目的で、
宅配便の外箱は再利用エコ梱包を使用している
という、地球環境に配慮した取り組みを行っているコンタクトレンズショップには、
があります。
発送について
※地球温暖化による環境負荷を抑え、ゴミの量を軽減するために、宅配便の外箱は再利用エコ梱包でお届けしております。
引用:湘南コンタクトレンズ
地球環境に配慮しつつコンタクトレンズを使用したいという場合には、
のように地球環境に配慮した取り組みを行っているコンタクトレンズショップを利用する事で、間接的にでも地球環境に配慮した取り組みに参加する事ができます。
まとめ
今回は、
コンタクトレンズと環境
に関する話題についてご紹介してきました。
少なくとも、
使用後のコンタクトレンズをトイレ、流し、洗面所などの排水溝から下水に流さない
という取り組みは、すぐに実行できる環境対策です。
もし、
使用後のコンタクトレンズをトイレ、流し、洗面所などの排水溝から下水に流している
という方は、
今から!今すぐ!ただちに止めましょう!