みなさんは、職場の上司などによる「パワハラ」や、接客中のお客さんなどからの「悪質クレーム」などといった、不当な要求や迷惑行為を受けたことはありますか?
私も実際に経験したものから、その現場を目撃したものまで、様々な「パワハラ」や「悪質クレーム」に遭遇した事があります。
そして、そういった現場に遭遇したとき、有効な対策を打てないまま相手の思うがままに事を進められてしまった、という経験のある方も少なくないのではないかと思います。
そこで今回は、「パワハラ」や「悪質クレーム」に対抗する手段について考えてみました。
「パワハラ」や「悪質クレーム」について
世の中には、特に弱い立場の人間に対して、調子に乗って言いたい放題の奴っていますよね。
私が経験したり、見たりしたものを少し挙げるだけでも、
・到底実現不可能な業務を命じて、出来ない場合は自ら命を絶つ事を要求
・契約書の改ざん(雇い止め)
・店員に対する不当な要求や恫喝(悪質クレーム)
など、悪質なケースを多数見てきました。
そして大変に悔しい思いをした事も幾度と無くあります・・・
もちろんこんなものは氷山の一角に過ぎず、もっと酷い仕打ちを受けたという方も多いと思われます。
しかし、そんな言いたい放題の連中に対し、言わせておくだけ、という対応で本当に良いのでしょうか?
いや、良いはずがありません。
「パワハラ」や「悪質クレーム」に対抗する手段『秘密録音』
そんな「パワハラ」や「悪質クレーム」に対抗する手段の一つに、
そういった現場をICレコーダーなどで隠れて録音する、「秘密録音」というものがあるのをご存知でしょうか?
「秘密録音」をする事で、
いざというときの証拠
を残したり、
「秘密録音」でなくとも、交渉の内容を記録することを宣言して「録音」する事で、
悪質クレーマーに対する抑止力
となります。
職場での秘密録音は違法ではないのか?
まず、職場などでの秘密録音は違法ではないかという点について見ていきます。
下記の「労働問題弁護士ガイド」によると、
「実際にハラスメントが職場に存在しているのであれば、その証拠を収集するために録音することは許されるべきであり、これを理由に行う懲戒処分は、不当なもの」
とあり、職場の状況によっては「秘密録音」は許されるべき行為であるといえます。
パワハラ、セクハラ、マタハラなどをはじめとするハラスメントが、実際に職場に存在する場合、むしろ会社がこれを放置し、防止しないことは、安全配慮義務違反、職場環境配慮義務違反となりかねません。
というのも、会社は、労働者を、健康で安全な職場環境ではたらかせるために配慮する義務を負っているからです。
そのため、実際にハラスメントが職場に存在しているのであれば、その証拠を収集するために録音することは許されるべきであり、これを理由に行う懲戒処分は、不当なものといわざるをえません。
引用:労働問題弁護士ガイド
接客時の悪質クレーマー対策にも「録音」は有効
「秘密録音」でなくとも、交渉の経過を「録音」する事は、悪質クレーマー対策に非常に有効です。
下記の「島田法律事務所」の記事によると、「クレーマーは,自分の不当な発言が記録として残ることをとても嫌がります。」とのことです。
つまり、話の内容を録音することをあえて宣言する事で、悪質クレーマーからの暴言を防ぐための大きな抑止力となります。
ICレコーダーの目的は,たんに発言内容を録音することではありません。一番の目的は,相手の暴言などを防ぐことになります。クレーマーは,自分の不当な発言が記録として残ることをとても嫌がります。大きな声や威圧的な発言が録音されると事後的に証拠になるおそれがあるからです。ICレコーダーがあるとわかれば,冷静に話をしますので対応しやすくなります。ですからICレコーダーは,あえて「今からお話を正しく記録化するため録音させてもらいます。」と発言してICレコーダーを机の上に置いてから交渉を始めてください。つまりあえてICレコーダーがあることをクレーマーに知らせることがポイントです。
いざというときの録音に便利なレコーダーについて
近年では、様々な形状のレコーダーが発売されています。
特にパワハラの現場を押さえ、証拠として残す場合、相手にレコーダーの存在がばれてしまっては意味がありません。
また、常に携帯しておく事のできないレコーダーでは、突然の「悪質クレーム」に対処する事ができません。
そんな時に備えるためには、一見レコーダーには見えないような形状のレコーダーや、超小型のレコーダーが非常に有効であると考えます。
ボールペン型ICボイスレコーダー
ボールペン型のICボイスレコーダーなら、一見しただけではとてもボイスレコーダーには見えませんし、普段はボールペンとして携帯しつつ、いざというときはすぐに録音対応ができますので、非常に便利です。
超小型ボイスレコーダー
下記のような、人差し指より小さいサイズのボイスレコーダーであれば、携帯するのも容易でいつでもどこでも録音する準備をしておく事ができます。
転職も選択肢
2019年の転職市場は「売り手」市場と呼ばれ、転職する側に有利な状況であるとされています。
近年、人手不足は常態化しており、有効求人倍率も1.63倍(2018年11月時点)と高水準を維持しています。加えて、採用活動をしている企業の悩みとして、選考中における求職者の選考辞退があります。
引用:PR TIMES『労働市場は完全な売り手市場に!選考中の「辞退経験者」は43.5% 辞退理由「ほかに条件の良い仕事が見つかったから」が多数』より
そういった状況ですから、近年では転職・就職支援サービスも非常に充実しています。
「秘密録音」などを検討せざるを得ないような労働環境に我慢できないという場合、転職を検討するのも一つの選択肢と言えます。
【総合転職エージェント】
【20代向けの正社員就職支援サービス】
・フリーター・既卒・未経験から正社員へ!キャリアアドバイザーと後悔のない仕事探し「キャリアの実」
【30歳~44歳対象の正社員就職支援サービス】
【30歳~54歳対象の正社員就職支援サービス】
楽な職場、ホワイト企業へ転職するには?
近年では、「楽な職場」、「働きやすい環境」、「ホワイト企業」への転職に特化したエージェントも存在します。
ご興味のある方は、よろしければこちらの記事もご覧下さい。
退職トラブルの恐れがある場合
労働環境が悪い企業と言えば、「退職トラブル」が付き物です。
そして近年急速に拡大しているサービスに「退職代行サービス」があります。
しかし退職代行サービスを利用する場合には幾つかの注意点があり、基本的には
などのように、弁護士が直接対応してくれる退職代行サービスを利用するのがおすすめです。
下記の記事では、その理由などについてまとめています。
まとめ
今回は「パワハラ」行為に対して有効な「秘密録音」や、「悪質クレーム」に対して有効な「録音」という方法、また「録音」に便利なレコーダーなどについてご紹介してきました。
特に、今現在「パワハラ」や「悪質クレーム」に遭遇しているという方や、身の回りに不穏な兆候がある方は、泣き寝入りになってしまう前に対策を講じてみてはいかがでしょうか?